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HsbtDiary


2024/06/09 (日) [長年日記]

クラクフについたのでホテルへ

クラクフにはヘルシンキから2h弱のフライトだった。時差がさらに -1h あるので、実際には1hだけ進めて 8:30 ちょっと過ぎくらいに到着した。ありがたいことにカンファレンスオーガナイザーがスピーカー全員の到着時刻を把握して、タクシーを手配してくれていたので、出口で「HIROSHI SHIBATA」と書いてあるボードを持ってる人に話しかけてタクシーへ。

空港からホテルへはタクシーで30分くらいで到着、混んでるときはもっとかかるみたい。ホテルはチェックインが15:00 と予想通りの展開だったので、荷物を詰め替えて街を散策するモードに切り替えてから出発することにした。ホテルの入口に自転車が大量に止めてあったので、使えるのか聞いてみたら宿泊客は無料で使えるということなので、パスポート番号などを紙に記入して借りることにした。

これ、画像だと伝わりにくいかもしれないけど、座高がめちゃくちゃ高くて、自転車を傾けないと足がつかないって状態だった。サドルを一番低くしてもそんな感じなので大変。

国立博物館へ

自転車でホテルから北西に向かって幹線道路に合流したあとに北上して 10:00 に開館する国立博物館へ。ポーランドというかクラクフの道路、自転車専用レーンがあるところはわかりやすいけど、そうじゃない道路と歩道しかないところは自転車で走って良いのか全くわからない。「Nie」というポーランド語はどうやら No という意味らしいので、Nie と自転車の標識が書いてあるところは乗車禁止なんだろうな、とエスパーして手押ししたりしていた。

国立博物館、この日はミュージアムデイというか企画展が1/4くらいの値段で入れる日だったのでちょっとお得だった。企画展はジョージアの歴史と美術、みたいな内容で日本にいたらまず触れないような作品が多くて良かった。

その後は常設展に移動して、2階にある装飾工芸品エリアからスタート。ポーランド、ガラスも有名っぽくガラス細工であるとか、中世の金属細工などが多くて一通り見て回るだけでも中々のボリューム。写真は失楽園を模した盾。

3階は近現代のポーランドアートが紹介されていて、絵が1/3、工芸が1/3、コンテンポラリーアートが1/3って感じの構成だった。この国立博物館には 2017年5月にも一度来ていて、その時の建物の記憶はほぼないのだけど、ダ・ヴィンチの絵を特別展で展示していたようなスペースはなく、壁も新しい感じだったので改修などしていたのかなあ。

旧市街を避けつつチャルトリスキ美術館へ

国立博物館のあとは旧市街の壁の中に入らずに周囲を囲む公園の道を自転車で回り込むように北上してチャルトリスキ美術館へ。下の写真は途中にあった Uprising らしきモニュメント。

チャルトリスキ美術館は、以前に来たときは国立博物館の別館、みたいなものと理解していたのだけど、それは間違いで独立した美術館ということだった。で、ここにはダ・ヴィンチの名作の一つがある。

この手の作品は、日本だと人がすごくてじっくりと見ることが出来ないものなのだけど、海外の美術館だとじっくり見ることもできるのでとても良い。

チャルトリスキ美術館は複数の場所で、視覚障害者向けの凹凸で表現したアートが置いてあって、よくやってるなあと感心した。上野の東京都美術館で、日本でもこういう取り組みを始めているというのを知ったのがつい最近だったけど、自然と置かれていたのは初めてだったので、自分も目をつぶって触っていた。

絵画ゾーンにはレンブラントなどもあり、見ごたえたっぷりな中、2023年に改装が完了したという別館では古代ギリシャの彫刻、エジプトの副葬品、そしてポーランドの中世騎士の武器やら鎧やらが展示されていた。この充実っぷりを見ると旧市街の外れとはいえ、一角にはあるので観光ツアー的には国立博物館よりはこっちなのだろうなあ。

建物をつなぐ通路から見えるロビーの様子。これをすごい推していたけど何故かはよくわからない。一通り見たあとに出ようと思いロッカールームに行ったら、荷物を預けたときに受け取ったQRコード記載のレシートをなくしてしまったようで、係の人に「なくしてしまいました...番号はたぶん141...」と訪ねたらシュッと開けてくれた。開けたあとに本人確認とかしなかったけど、いいのかな...。

マンガ美術館へ

続いて、旧市街へ。この日はイベントをやっていたのか、めちゃくちゃ人が多くて大変だった。最初は中央広場で記念撮影でも、と思ったものの人の動きが止まるくらい人混みだったので諦めて次の予定のマンガ美術館へ行くことにした。

マンガ美術館、最初は日本のコミックなどの美術館かな、と思ったらマンガは北斎漫画からとった通称というだけらしく、日本の美術品などのコレクターが各種基金などと協力して建てた美術館ということだった。天皇も来館したことがあるぽく、知らないところに知らないものがあるものだなあ。展示は常設展として、日本で作られたあれこれとして、映画やコミックの原画、ゲームなどの映像、ポスター、浮世絵などが展示されていたのは面白かったものの、日本人がみるとデスストの映像と銀座のポスターを並べられても「はて、何の関係が?」という感じでなかなか難しかった。

企画展は葛飾北斎やその他浮世絵、版画の特集で、東博で見かけたようなスタンプ組み合わせて版画を作ろうのコーナーがあったので、せっせと作っていた。これ、インクが全然乾かなくて中々大変だったので、ティッシュで挟んでしまった。ミュージアムショップにはマンガ出版による、日本の芸術の解説本が大量に発売されていて中々良かった。とは言え、この手の解説本は日本語で読めばいいので、マンガミュージアムの歴史、みたいな本だけ買っておいた。

現代美術館 MOCAK へ。

だいぶ良い時間になったので、そろそろチェックインできるかと時間を確認してみたら14:00と微妙な時間だったのでホテルの南にある現代美術館の MOCAK に行くことにした。

このエリアは「シンドラーのリスト」でおなじみのオスカー・シンドラーの工場があったエリアで観光エリアとして再開発をしている感じだった。現代美術館はその一角にある工場をリノベした建物。

国立博物館にも現代アートはあったけど、あっちは少し前のものというコレクションで、こちらは現在進行系のアーティストの作品が掲載されている感じだった。

常設展はなく、企画展とそれに合わせて所蔵コレクションを入れ替えで展示するという空間でなかなか良かった。しかし、この日のクラクフは22度くらいではあったけど晴天で日差しが強く、自転車数時間爆走していたら結構汗もかいて、中々疲れてしまった...。詰め込み過ぎはよくない。

夕食はハンバーガー

この日は昼に国立博物館でケーキを食べてから何も食べてなかったので、なんか食べるかなとホテルの近くを探してみたらポーランドチェーンのハンバーガーショップがあって、中々の高評価だったのでそこでオススメとなっているハンバーガーを持ち帰りで食べることにした。

そしてでてきたのがこれ、うまく伝わらないかもしれないけど、500ml のペットボトルの底の4倍位のデカさがある。これで1200円くらいなので、円安とはいえ食事はリーズナブルだなあと感じた。が、疲れ果てた夜にこの量が中々きつかった...。

だいぶお腹はきついものの、睡眠不足と動きまくりのヘトヘトという状態もあって、このあとはすぐ寝てしまった。お疲れ様でした。