訳者の島田さんから頂きました。ありがとうございます。
昨年後半からマネジメントとリーダーシップというあたりも鍛えていかないとな、というところ考えていて マネージャが仕事の仕組みを作るというような文章を書いたりしているうちに、執行役員というますますマネジメント、リーダーシップの両方を発揮して組織を動かしていく必要が出て来たのでちょうどいい本だった。
著者はチームや組織の状態を
の三つのフェーズそれぞれに対応したリーダーシップを使い分けて行くべきだと主張していてなるほどね、と感じた。確かに、サバイバルモードが続いていて疲弊だけする状態をどうにかして学習モードにしたり、学習がある程度できたら自己組織化を促してチームを成長させるというのはうまくいきそうな感じがする。
ただ最初の方では、マネジメントとリーダー(シップ)を混ぜて主張しているような箇所があって、うーん、これは労務管理を抜きにしては語れないのでは?という考えがよぎったり、後半では唐突にマネージャー向けという文章が出て来たりと、リーダーシップ、というものをマネジメントとは分離して主張していないのは勿体無いなあと思った。
エッセイ集は原著のものより、日本語版の方が総じて良くて、個人的によかったのはまつもとさんと岡島さんの奴かなあ。要は Ruby 3x3 というのをブチあげるのがまつもとさんで、それを実現すべく Ruby コミッタが頑張る(ただしマネージャーはいない)というモデルや、NASA のようにケネディが月に行くぞ!とぶち上げて、プロジェクトマネジメントというものが体系だって揃えられたように、リーダーシップというのは指先ではなくて月を見せるべきで、それを実行するのがマネジメント、という方が個人的にはスッキリする。
自分もこのように組織のメンバーを empowerment するようなぶち上げをするか、出て来たぶち上げを粛々と実行できるマネジメントを身に付けたいなあと思ったのであった。頑張ろう。