前日はほぼ徹夜、みたいなタイムゾーンの暮らしでベッドに入ったので、この日はぐっすり寝て普通に起床。
ありがたいことに今回のホテルは Rails foundation が用意してくれて、朝食付きという円安で泣くしかないという状況の日本人にとってはとても助かった。朝食20-30ユーロ、とか無理すぎる...。で、このホテルの朝食は大変良くて、皿2枚に満杯でガッツリ食べてしまった。
この日は市内観光をする時間が唯一ある日なのでまずは駅付近に売っているというシティカードを購入へ。とりあえず船に乗って対岸に行かないとダメなんだけど、これが朝の通勤通学ラッシュなのか、めちゃくちゃ人がいて船を2つくらい待ってからやっと乗れるという感じになってしまった。この日はゴッホ美術館を9:00に予約していたにもかかわらず船に乗って駅に着いた時点で9:00になってしまった。
流石に30分とか1時間遅れで入れてくれるかわからないなあと、カードを買うのは諦めて Google maps で検索して出てきたトラムのナンバーを探してから乗り込んで、ゴッホ美術館に向かうことにした。バス、専用のチケットやカードあるんかなと思って他の人の様子を見たら、クレカで乗っていたので適当なタッチ決済可能なやつをかざしたら無事認識されたので良かった。
乗船渋滞から結構時間を食ってしまったが9:30前にはゴッホ美術館に到着することができたので良かった。ここはシティカードでの無料入館の対象外なので、事前に買えなかったとしても特に問題はない。
ゴッホ美術館、5年かそれくらい前に行った時はどう入ったか何も覚えてないけど、展示室や全体的に老朽化を確かに感じる状態で、資金難で閉鎖もあるかも、というニュースはその通りだなあと感じた。
入場して鑑賞を開始、ちょうど、音声ガイドも日本語バージョンがあったので借りて解説を聞きながら、まずはお馴染みの自画像やよく見かけるような部屋や植物などを見つつフロアを順番に巡っていく。
途中に、テオをはじめとする家族とのやり取りの軌跡という部屋があり、手紙がそのまま展示されていた。英語なのかフランス語なのか全くわからなかったけど音声ガイドのおかげでよく理解できたので良かった。しかし、手紙がホイッと展示されるのは、幼少期に描いた絵を展示される、みたいなやつと比べてどうなんだろうなあ。
今回の見学で良かったのはラストの方の部屋にある自殺直前となる晩年の作品の部屋。ひまわりとか、夜空、糸杉みたいなやつはよく見るけど、こういう鮮やかな風景という画風はほとんど見かけないので、ゴッホ美術館まで来て良かったな、って感じた。
これが最後にキャンバスにあった絵、おそらくは木の根だろうとのこと。これ、前回に来た時に見たか全く記憶になかったのだけど、この作品の存在と内容を認知できたのは本当に良かった。満足。
ゴッホ美術館を見終えた後で再びシティカードないかなあとキオスクやクルーズ乗り場、チケットカウンターらしき何かなど回ってみたけど、どこもシティカードの取り扱いはない、ということでいい加減諦めて当日枠でチケットを買って各種美術館に入場することにした。
アムステルダムの美術館はほぼ全てが時間指定で事前決済するか、枠だけ押さえてシティカードなどのバウチャーで入るという形式なので、当日枠大丈夫かなあと思ったものの、美術館の入り口でバンバン当日枠を販売していて大丈夫そうだった。
雑にクレカのタッチでレシート兼、入場チケットを買ってから入場。とりあえず案内に従って1100~1600年など、ルネサンス以前の時代のエリアから順番に見ていくことにした。
うんうん、これは受胎告知だね、というくらいにはキリスト教モチーフの何かは見ればわかる、くらいにはなってきたので、解説がなかったり、文字が読めずにぱっと見で理解できなくても彫像や絵を見ればわかる、というのは布教には重要だったのだろうな、と改めて考えたりした。
途中にあった日本とオランダ、というコーナーにあった出島を描いたという絵。他にもジオラマっぽいやつや、当時の日本人という絵があったりと、教科書で見たことあるような、という内容だったのでなんか良かった。確かにオランダといえば出島だったわと思い出していた。
ぐるぐる歩き回って、ついにとっておきであるレンブラントの夜警...ではあるけどあいにく修復中であった。前回来たときはフルで見ることができたので、今回のように修復中という状態の両方を見ることができたのはそれはそれで良い経験だったと思う。写真には入ってないけど横に修復技師の人が座って ask me をやっていて、ひたすら質問を受けていた。
引き続き同年代のエリアを見進めていくと、いきなりレンブラントによる青年時代の自画像などもあったりして、常設展示で持ってるものを持ってる美術館はこんな感じだよなあとなんかいい気分になった。
上まで本が積み上がっている図書館。写真に撮ると、それほどエモい感じにはならなかった。下の方では普通に図書館として利用している人もいた。
夜警があるエリアの手前にあるフェルメールコーナー、なかなか人が多かったがそれでもこんな程度なので絵の前に行って詳細までじっくり見ることができた。
日本は日本特有の事情があるのだろうけど、こういうじっくり見る、撮影する、みたいなことができるというだけで世界の美術館に頑張って行っておくかという気持ちになるのは行動を起こす理由づけとしてはいい気はする。デジタルでモニターを通してみても同じ、というのはそうかもしれないけど、体験が伴うのはそういう話ではないからなあ。
あと、今回知ったのだけど iOS は海外に持っていくと日本のキャリア sim であっても音が自動で消えるというのに比べて、Android は海外でも音が消えない、というのが発見だった。いずれにしても、このカメラ音は日本と韓国だけが Apple と Google から強いられている罰で本当に消費者として許せないので今すぐ撤廃してほしい。
続いてアジアギャラリーへ。アジアギャラリー、少し離れた場所にリニューアル、という感じで綺麗な建物ではあったけど、誰もみている人がいない、または1-2人という感じでなかなか厳しい感じだった。まあ、欧米の人にとってはそんなもんか、とは思うけど、それにしても誰もいなすぎてびっくりした。
アジアギャラリー隣のエリアでは2-3つほど現代アートの展示も行われていたものの、こっちも誰もいない、という感じでなかなか厳しそうだった。ルート設計もあるんだろうけど、アムステルダム国立美術館に来て、この辺に時間を使うか、というとそうじゃないだろうからなあ...。なかなか難しい。
ゴッホ、国立美術館とはしごをして、ちょっと疲れたな、となったのでカフェにでもいくかと思ったら行列ができるくらい混雑していたので、外に出てしまってバスタブこと市立美術館に向かってそこのオープンカフェで一休みしていた。なんか食べるかなーと思ったけど、なんてことないタルトが5ユーロ、とかで躊躇してしまった...。
持って行った水筒に入れていたアクエリアスを飲んでから市立美術館に入館して鑑賞を開始。市立美術館は、というとデザインとモダンアートに振り切っているので、それが好きな人が来ているという印象だった。
草間彌生もあったりと、現代アートとしてはまずまず、って感じのコレクションだった。ただ館内マップなどがなくて、ここみたっけ、あっちみてなかった...?などだいぶウロウロしてしまった。
ちょうど企画展でオランダのアーティストの展示があってなかなか好みではあった。ただ図録は40ユーロとか、そんな値段だったので、そこまでではないな、と我慢した。
無料エリアにあった、なんかいい感じの立体アート展示。国立美術館とは違うキュレーションでいいっちゃいいのだけど、これで25ユーロとか、同じ値段か...となるとちょっと高いかもなあ、うーん。となるような感じだった。前回来た時はこんなだったかなあ。
美術館を梯子して夕方近くになったので、一旦あちこちのミュージアムで買ったものをホテルに置くために一度戻って荷物整頓。この後にレンブラントハウスに行く、予定ではあったもののなんか疲れてしまったので部屋で次の予定まで休憩。
この日は Rails のコミッタが集まってディナーに行くということで、自分もありがたいことに招待してもらえたので yhonda さんと合流して会場へ。会場、といってもボートに乗っていくのかな、と思ったらボート自体が会場でその中で飲み食いするという形式だった。豪華。
実は DHH に会うのは初めてで、これが DHH か!となってちょっと話しかけるタイミングを失ってしまったので、rafael や p8、fxn となけなしの英語力でおしゃべりしていた。ホテルに戻ってからは案の定ヘロヘロで爆睡。お疲れ様でした。