トップ «前の日記(2022/09/09 (金) ) 最新 次の日記(2022/09/11 (日) )» 編集 RSS feed

HsbtDiary


2022/09/10 (土) [長年日記]

RubyKaigi 2022 Day3

最終日始まり始まり。

この日は発表がある日なので、朝会場についてからすぐに通訳との打ち合わせ時間の確認をして、会場でスライドを軽く見直してうちに打ち合わせ開始、という流れで発表をゆっくりと聞くってモードではなかった。

通訳との打ち合わせで楽屋通路を通ってステージの裏へ移動したけど、今回の会場のステージはめちゃくちゃ大きくて観客席から見えてるのは全体の1/3くらい、ってのが驚きだった。もっと贅沢な使い方ができるとよかったですね(vs World でコミッタ全員とか)。

発表は、今回は中ホール、ではあったものの立ち見が出るくらい人が来てくれたぽく、Twitter やチャットの反応を見てると割と盛り上がったような気配でとても満足した。今後も自分が得意なことと他の人もハマってそう(または興味ありそう)なことを、延々と喋りまくるってのが良さそう。

今回は残念ながら海外からのゲストが少なく、聴衆のほとんども日本人ということだったのでスライドも頑張らずに日本語にして文字を大きくって感じにしたので見に来てくれた人にも見やすかった、と思う(実際に文字が大きくて見やすいという声があった)

細いテクニックついてはともかくとして

  • 自分が得意だと思ってることに他人が時間かかってるならそれは特技
  • ソフトウェアは何もしてないから壊れるのではなく、何もしてないから壊れる

という2つのパンチラインがヒットしたようで思惑通りでよかった。この辺、僕は好きだから勝手にやってるけど、別にプロダクトのコードを書きたいっすって人にはどうでもいいことだと思うので、もっと楽にして多くの人が Ruby で楽しめるようにできればいいなあと思ってます。頑張ろう。

発表の後は各種反応を見ながら他のスピーカーの発表をのんびりと聞いていた。最近の RubyKaigi なんとなく最終日の発表が多くて、発表の前は最後まで準備というのと発表の後は燃え尽きて真っ白って感じな気がする。須藤さんの発表、この図がとても良くて負のスパイラルで〜ってところに「でも、やるんだよ」という技術力で世界を変えていくというのが表されててよかった。

だいぶ疲れでうとうとしながらクロージングを聞いていて、来年は松本リベンジという発表が出たのでやるぞーと気合を入れて 2022 は終わり。気がついたら9ヶ月あるかないかという日程になっていて今からやることとか何かを仕込んでおく必要がありそう。頑張ろう。

最終日まで海外スピーカーやコミッタ同士で夕食、ってのが続いていたのでこの日はペパボのメンバーとイタリアンに行って感想戦をしていた。適当に入ったイタリアンだったけど美味しかったなあ。お疲れ様でした。

ruby-build v20220910.1 をリリースした

https://github.com/rbenv/ruby-build/releases/tag/v20220910.1

めでたく 3.2.0-preview2 がリリースされたので、それを含む ruby-build を v20220909 としてリリースしたのだけど、 @tagomoris から YJIT 効いてなくない?という報告を RubyKaigi 中にしゅっともらったのでカンファレンス中にデバッグのやり取りをしながら直したのを v20220910.1 としてリリースし直した。

具体的に動かなかった原因は

  • rustc のバージョン判定の正規表現が bash では動かないやつだったので直した
  • rustc があれば YJIT を自動で有効にする enable_yjit というオプションを 3.2.0-preview2 に追加し忘れていた

という二段構えのバグだった。自分はパッケージバージョンはほぼ使ってなくて 3.2.0-dev を使っているので気が付かなかったというオチ。

自分の発表でも触れていたけど、まず試して動かしてみるというユーザーは本当にありがたくて、そこから動かない/動いたという報告をしてくれるとさらにありがたいので、モリスさんには大感謝だった。